日経産業新聞online - GEは廉価品でどうもうけるのか (産業部編集委員 西條都夫) - 0 views
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GEの製造業部門はこれまで高付加価値をつける「プレミアム戦略」が基軸だったが、この方針を修正し、廉価品にも力を入れるという。
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眼目は医療サービスへのアクセスの拡大だ。先進国の人々は病院で高度な治療を受けられるのが当たり前だが、途上国ではまだまだ医療施設が不十分で、簡単に病院にも行けない。「そんな地域でも使えるような簡便で廉価な医療機器を開発すれば、社会の福利が高まる」とイメルト会長はいう。
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「しかし、これまで高付加価値路線を追求してきた会社が急に廉価品にかじを切るのは難しいのではないか。そもそもエンジニアは“安もの”の開発を嫌がらないか」と聞くと、「だから、違う人にやってもらう」という答えが返ってきた。
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イノベーション理論の古典になった感のあるクレイトン・クリステンセン著『イノベーションのジレンマ』では、従来の延長線上にない「破壊的(ディスラプティブ)イノベーション」をどうやって生み出すか、その解決策の一つとして「独立組織」を提案している。
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実は「廉価品対応」というGEの課題は日本のIT産業やあるいは製造業全般にも共通する課題だ。パナソニックの大坪文雄社長は5月31日付の日本経済新聞で「今回の経済危機が収まった後、購買力が高まるのは新興国。この地域で求められるボリュームゾーンから逃げたのでは、当社の成長はない」と語っている。