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Contents contributed and discussions participated by XIE PETER

XIE PETER

芥川龍之介 藪の中 - 0 views

  • はい、あの死骸は手前の娘が、片附(かたづ)いた男でございます
    • XIE PETER
       
      (1)(散らかっていた)物が置かれるべき所にきちんと置かれる。  「机の上がきちんと―・いている」「部屋が―・く」 (2)物事が解決・決着する。片がつく。  「事件が―・く」「この仕事が―・くまで帰れない」 (3)〔「嫁く」とも書く〕娘が嫁に行く。縁づく。  「娘が―・く」
  • 優しい気立(きだて)でございますから、遺恨(いこん)なぞ受ける筈はございません
  • これは男にも劣らぬくらい、勝気の女でございます
  • ...100 more annotations...
  • しかし娘はどうなりましたやら、壻(むこ)の事はあきらめましても、これだけは心配でなりません
  • 跡は泣き入りて言葉なし
  • たとい草木(くさき)を分けましても
  • 見えたのはただ萩重(はぎがさ)ねらしい、衣(きぬ)の色ばかりでございます
  • 馬は月毛(つきげ)の、――確か法師髪(ほうしがみ)の馬のようでございました
  • 丈(たけ)でございますか? 丈は四寸(よき)もございましたか
  • わたしが搦(から)め取った男でございますか
  • 長い端綱(はづな)を引いたまま
  • 路ばたの青芒(あおすすき)を食って居りました
  • 洛中(らくちゅう)に徘徊する盗人の中でも
  • 物詣(ものもう)でに来たらしい女房が一人、女(め)の童(わらわ)と一しょに殺されていたのは、こいつの仕業(しわざ)だとか申して居りました
  • 差出(さしで)がましゅうございますが、それも御詮議(ごせんぎ)下さいまし
  • その上わたしもこうなれば、卑怯(ひきょう)な隠し立てはしないつもりです
  • いくら拷問(ごうもん)にかけられても、知らない事は申されますまい
  • 牟子(むし)の垂絹(たれぎぬ)が上ったものですから
  • ちらりと女の顔が見えたのです
  • わたしはその咄嗟(とっさ)の間(あいだ)に
  • ちらりと、――見えたと思う瞬間には、もう見えなくなったのです
  • どうかするとおためごかしの言葉だけでも殺すでしょう
  • どうせ女を奪(うば)うとなれば、必ず、男は殺されるのです
  • これも造作(ぞうさ)はありません
  • わたしはあの夫婦と途(みち)づれになると
  • もし望み手があるならば、どれでも安い値に売り渡したい
  • 欲と云うものは恐しいではありませんか?
  • 男は欲に渇(かわ)いていますから、異存(いぞん)のある筈はありません
  • 女は馬も下りずに、待っていると云うのです
  • またあの藪の茂っているのを見ては、そう云うのも無理はありますまい
  • わたしはこれも実を云えば、思う壺(つぼ)にはまったのですから
  • 宝は杉の下に埋めてあると、もっともらしい嘘をつきました
  • その内に竹が疎(まば)らになると、何本も杉が並んでいる
  • わたしはそこへ来るが早いか、いきなり相手を組み伏せました
  • たちまち一本の杉の根がたへ、括(くく)りつけられてしまいました
  • 縄は盗人(ぬすびと)の有難さに
  • 竹の落葉を頬張(ほおば)らせれば、ほかに面倒はありません
  • わたしは男を片附けてしまうと
  • これも図星(ずぼし)に当ったのは、申し上げるまでもありますまい
  • あのくらい気性の烈(はげ)しい女は、一人も見た事がありません
  • 小刀(さすが)を引き抜きました
  • 一突きに脾腹(ひばら)を突かれたでしょう
  • それは身を躱(かわ)したところが、無二無三(むにむざん)に斬り立てられる内には、どんな怪我(けが)も仕兼ねなかったのです
  • いくら気の勝った女でも、得物がなければ仕方がありません
  • 女は突然わたしの腕へ、気違いのように縋(すが)りつきました
  • しかも切れ切れに叫ぶのを聞けば、あなたが死ぬか夫が死ぬか、どちらか一人死んでくれ、二人の男に恥(はじ)を見せるのは、死ぬよりもつらいと云うのです
  • その内どちらにしろ、生き残った男につれ添いたい
  • そうも喘(あえ)ぎ喘ぎ云うのです
  • 男は血相(けっそう)を変えたまま
  • 相手の胸を貫きました
  • 断末魔(だんまつま)の音がするだけです
  • 無用の口数(くちかず)に過ぎますまい
  • その紺(こん)の水干(すいかん)を着た男は、わたしを手ごめにしてしまうと、縛られた夫を眺めながら、嘲(あざけ)るように笑いました
  • 夫はどんなに無念だったでしょう
  • いくら身悶(みもだ)えをしても、体中(からだじゅう)にかかった縄目(なわめ)は、一層ひしひしと食い入るだけです
  • 咄嗟(とっさ)の間(あいだ)に
  • わたしは思わず夫の側へ、転(ころ)ぶように走り寄りました
  • 口さえ一言(いちごん)も利(き)けない夫
  • わたしをそこへ蹴倒しました
  • ちょうどその途端(とたん)です
  • 何とも云いようのない輝きが、宿っているのを覚(さと)りました
  • その刹那(せつな)の眼の中に
  • しかしそこに閃(ひらめ)いていたのは
  • ただわたしを蔑(さげす)んだ、冷たい光だったではありませんか
  • 我知らず何か叫んだぎり、とうとう気を失ってしまいました
  • やはり冷たい蔑(さげす)みの底に、憎しみの色を見せているのです
  • わたしは一思いに死ぬ覚悟です
  • それでも夫は忌(いま)わしそうに、わたしを見つめているばかりなのです
  • 口には笹の落葉
  • たちまちその言葉を覚りました
  • 夫はわたしを蔑んだまま
  • 夢うつつの内に
  • ずぶりと小刀(さすが)を刺し通しました
  • 西日が一すじ落ちているのです
  • その蒼ざめた顔の上には
  • 突然烈しき歔欷
  • とにかくわたしはどうしても、死に切る力がなかったのです
  • 死に切れずにこうしている限り
  • これも自慢(じまん)にはなりますまい
  • わたしのように腑甲斐(ふがい)ないもの
  • お見放しなすったものかも知れません
  • そこへ腰を下したまま
  • 何度も妻へ目くばせをした
  • しかし妻は悄然(しょうぜん)と笹の落葉に坐ったなり
  • おれは妬(ねたま)しさに身悶(みもだ)えをした
  • 一度でも肌身を汚したとなれば、夫との仲も折り合うまい
  • 自分はいとしいと思えばこそ、大それた真似も働いたのだ
  • 妻はうっとりと顔を擡(もた)げた
  • おれは中有(ちゅうう)に迷っていても、妻の返事を思い出すごとに、嗔恚(しんい)に燃えなかったためしはない
  • たちまち顔色(がんしよく)を失ったなり
  • この言葉は嵐のように、今でも遠い闇の底へ、まっ逆様(さかさま)におれを吹き落そうとする
  • 一度でもこのくらい呪(のろ)わしい言葉が、人間の耳に触れた事があろうか
  • 突然迸(ほとばし)るごとき嘲笑(ちょうしょう)
  • 再(ふたた)び迸るごとき嘲笑
  • 盗人は静かに両腕を組むと、おれの姿へ眼をやった
  • 妻はおれがためらう内に、何か一声(ひとこえ)叫ぶが早いか、たちまち藪の奥へ走り出した
  • 何か腥(なまぐさ)い塊(かたまり)がおれの口へこみ上げて来る
  • 小鳥一羽囀(さえず)りに来ない
  • その時誰か忍び足に、おれの側へ来たものがある
  • いつか薄闇(うすやみ)が立ちこめている
  • もう一度血潮が溢(あふ)れて来る
  • それがどうも盗人の言葉に、聞き入っているように見えるではないか?
  • (長き沈黙)
XIE PETER

背影_匯入課程包_範例: 朱自清散文:背 影 - 5 views

shared by XIE PETER on 16 Jul 10 - Cached
  • 正是禍不單行的日子
    • XIE PETER
       
      禍不單行
  • 好在天無絕人之路
    • XIE PETER
       
      天無絕人之路
  • 家中光景很是慘淡
    • XIE PETER
       
      光景慘澹
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  • 祖母死了
    • XIE PETER
       
      祖母
  • 父親的差使也交卸了
    • XIE PETER
       
      父親
  • 不必難過
    • XIE PETER
       
      不要X難過
  • 一半為了喪事
    • XIE PETER
       
      喪事
  • 一半為了父親賦閒
    • XIE PETER
       
      賦閒
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