Google Gearsの課題と可能性--アプリ開発の現場から:スペシャルレポート - CNET Japan - 0 views
-
Synkiはユーザーごとに細かく権限を設定でき、複数のWikiサイトを開設できる点が特徴だ。ワークスペースと呼ばれる作業スペースごとに権限を設定できる。もちろんオフラインでも使用でき、オンラインになった時点で最新の情報に同期される。 「Synkiは『Sync(同期)するWiki』という意味。Wikiは次世代CMSとして着目している。非常に生産性の高いツールで、仕事で利用するのに向いている。特に他人と共同作業をする場合に有効だ。社内ブログは、将来Wikiに置き換わっていくかもしれない。いずれはSynkiとGmailだけあれば仕事が完結するような環境を提供したい」 Wiki記法を知らない人でも利用しやすいように、リンクタグなどを自動的に埋め込むボタンを用意する。今後はタグを不要にするWYSIWYGに対応するほか、スプレッドシートの共有などができるようにする。また、企業が使いやすいテンプレートも用意する。
-
ほかの企業システムと連携しやすいよう、APIの公開も考えている。「Synkiはプラットフォームに過ぎないと考えている。ユーザーの権限設定ができるので社外の人とも利用できるし、社内のデータを外部に出さないようにもできる。組織がフラットな構造で、社外とのコミュニケーションが多い司法書士や弁護士、PR業などが最も向いているだろう。ただ、それぞれの企業が独自の使い方を追加できるようにしていきたい」
-
ここまで苦労してでもGoogle Gearsを採用した、その最大の魅力は何だったのか。朴氏は将来的に標準になるという可能性に賭けたと話す。また、開発したサービスをオープンソースとして公開することも視野に入れていたことから、Google Gearsがオープンソースであることは大きな後押しになったようだ。 「きちんとした製品を作り、ユーザーの支持を得てからオープンソース化しようと考えていた。Googleが専門部隊を持ち、オフライン機能に特化したモジュールを開発するのであればそちらを採用したほうがいいと思った」(朴氏) 自社でモジュールを開発したほうが楽だったのではないか、という意地悪な質問をしてみた。すると朴氏は、「自社でやったらもっと時間がかかったかもしれない」とした上で、「でもコードのリファレンスがなくて苦労したので、最終的には同じくらいかな」と笑った。