2. 柔軟なサイトデザインの実現
他のブラウザではサポートしきれていないCSS 2.1および一部のCSS3がSafariでは利用できるのも、マークアップエンジニアの心を揺さぶる部分だ。
CSSといえばWebサイトのレイアウトを組むときや装飾に役立つというイメージがあるが、iPhone/iPod touchではそれ以上の役割を果たしている。一部の携帯電話で利用可能なOperaにも実装されているが、SafariではCSS3のメディアクエリ(Media Queries)が利用できる。
メディアクエリを利用すれば、デバイス、スクリーンサイズ、色に応じて異なるスタイルをページに継承させることが可能だ。パソコンで閲覧できるページをそのまま見られるのが強みではあるが、可能な限りストレスのない体験を提供したいところだ。その際、わざわざ専用ページを設けるのではなく、メディアクエリを利用してオールインワンソリューションを提供することができる。(注釈2)
注釈2
<link media="only screen and (max-device-width: 480px)" href="iphone.css" type="text/css" rel="stylesheet" />
メディアクエリはCSSファイル内に書き込むことが可能だが、上記のようにHTMLのlinkタグ内に記述することもできる。iPhone/iPod touchは横に傾けた際の幅が480pxなので、スクリーンサイズが最大480px(max-device-width: 480px)を想定したCSSファイルを用意しておくと良いだろう。