iPhoneが本当に怖いのは1年後!? アップデートを政治的に許せる体制はじわじわ効いてくる - キャズムを超えろ! - 0 views
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でもAppleならできる。別にJobsがクレイジーだからというわけでもなく、Appleの優秀なエンジニアがパナソニックやシャープの100倍働くからできるというわけでもない。重要なので冒頭で言ったことを二度言うが、戦っているゲームのルールが違うからである。 端末サイクルが1年と長いうえ、人的リソースを1端末に集中させている キャリアの既存ビジネスと切り離されていて独自に仕様決めができる やれxxアプリに対応してくれだの、xxメールに対応してくれだの、xxうたに対応してくれだのといった縛りが極小 AppStore,iTSプラットフォームでユーザーを縛っている(じわじわと効いてくるので見えづらい) 結果的に1端末あたりのR&D費が安くなり、金型費・基板設計費が*3も安く、マーケティング費用やその他細かい経費*4においても大きなアドバンテージがある。で、その上でだ。別にソフトウェアアップデートで初代iPhoneからiPhone3G、次の世代iPhoneへと移る中で買い替えユーザが増えてくれなくても、彼ら的にはそれほど痛くはないはずだからだ。開発費が安いから、という理由も勿論あるが、そもそも市場がでかすぎ、彼らはニッチプレイヤーだからだ。30%あるシェアを32%にすることより、0.5%のシェアを2.5%にするほうが遥かに簡単である*5。そのうえで、AppStoreとiTuneStoreというプラットフォームにユーザーを取り込むことができ、3世代先、4世代先での買い替え需要を予測することができる。別にiPhoneユーザーは3Gに、その次に、と次々に買い替えしていってくれなくてもかまわないというわけだ。いつかは買い換えてほしいけれど、それがAppleであることが確実なのであればとやかく言わない、という姿勢。
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ここが国内メーカーのビジネスモデルと決定的に違うところだ。UI等でファンになる、いわゆる「P派」「N派」「SH派」と言われる固定客の買い替え需要というパイが相当厚いのだが、この人たちをひきつけることが出来るのは、当該ユーザーがそろそろ機種変したいな、と思った時点における自社最新端末のハードウェアスペックでしかない。 対してiPhoneは自社PFを持っていることから、日々愛用している「Big Canvas Photo Share」「midomi for iPhone」「Zeptpad」などのアプリケーションや、iTuneStoreで買える「宇宙空母ギャラクティカ」「twenty four」だったりが"Apple派"を刺激する。うちの端末じゃないと楽しめませんよ、と。 そして本日本題のソフトウェアアップデートをかけることで、買い替えサイクルを伸ばすことができる。本来であれば半年~10ヶ月ぐらいで新端末に目移りしかけたユーザーの後ろ髪を、Software Updateでむんずと捕まえて引き戻す。或いは1年半で新端末に目移りしかけたユーザーの耳元で、熱い吐息をふっと吹きかけながら「半年待って次のSoftwareUpdateと、弊社の新端末を見てからでも遅くないんじゃない?(うふーん)」と囁きかける、なんてことができたとしたら。
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と、こう書くとAppStoreやiTuneストアでアプリや曲が売れて、そこからチャリンチャリンと入ってくるからAppleは儲かる、だから...というビジネスモデルを書く人がいるかもしれないが、多分そこは大して利益を取ってない。AppStoreなんてフリーでいいソフトが一通り揃ってしまったら、SDK販売フィーでフリーアプリの配信費用を賄うというぎゃんぶらぁな仕様のはず。 というわけで、ギョーカイの人からみても、弾さんの指摘は(枝葉末節の誤りはあれど)方向としては同じような意見ですよーということで、じゃぁいったい何でメーカーはそういうことやってこなかったのよ、とかできなかったのよ、という面を説明してみた。意味不明なポイントがあればコメント等で指摘いただければ可能な限り対応...できればいいなぁ(遠い目
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