iPhone 3Gはタッチパネルによる直感的かつスムーズな操作性を持ち、Webアプリや公開されたSDKによってシステム開発の自由度が高い。すでにモディファイなどが日本の法人市場向けiPhoneプラットフォーム事業への参入を表明しており(参照記事)、ソフトバンクモバイル自身もiPhone 3Gの法人市場向けの展開に積極的に乗り出す可能性が高い。iPhone 3Gの優れた操作性と自由度の高さをいかし、日本企業にとって使いやすいサービスやソフトウェアが多く登場すれば、iPhone 3Gは日本の法人向けソリューション市場における“らくらくホン”のような存在になれるポテンシャルを持っている。
米国に目を向けると、すでにウォルトディズニーや米国陸軍がiPhoneを導入、活用中だ。それ以外にも「フォーチュン誌トップ500の企業のうち、35%の企業がiPhone 3GのSDKベータプログラムに参加している」(Apple)という。欧米の法人向けモバイルソリューションというとBlack BerryやWindows Mobileの利用が一般的だが、そこにiPhone 3Gのプラットフォームは浸潤しはじめている。
iPhone 3Gにとって、法人市場は普及と拡大の「第2段ロケット」である。日本市場でも、ここにうまく火が付くか。それはiPhone 3G向けの法人ソリューションやサービスがどれだけ登場するかにかかっている。今後の動向に注目しておいて損はないだろう。