iPhoneはタッチパネルによる革新的なインターフェースを備え、国内の携帯電話にはない新しい可能性を感じさせる端末であることは確かだ。だがケータイ文化圏の視点から見ると、よく指摘される「ワンセグ」や「おさいふケータイ」といった日本独自の機能に関する問題以前に、PCの知識や利用を前提としていることからくる分かりにくさや、不便さが目立ってしまうのだ。
おそらくPC文化圏の人からすれば、こうした問題は“許容範囲”としてとらえられる程度のことだろう。だが日本人に分かりやすく、使いやすいようカスタマイズされた携帯電話に馴染んだユーザーからすると、どうしても不親切な印象は否めないのである。毎月8000円近い料金を支払う必要があるという問題も含めて考えると、やはり一般的な携帯電話とは別の軸の端末としてとらえるべきなのかもしれない。