以上はサーバからのステータスコードに応じたエラー表示についてであったが、以下はサーバからのレスポンスが返ってこないときに表示されるエラーについての話である。
下図左側のメッセージ(「サーバが見つからないか、DNS エラーです」)は普通は URL中のホスト名/IPアドレスに誤りがあるとき、あるいはそのサーバが停止しているときなどに表示される。すなわち、サーバからレスポンスが返ってこない場合である。さらに、CGIが不正なレスポンスを返す様なケース(例えば自作のCGIでレスポンスのヘッダに誤りがあるときなど)にも表示されることがある。
いずれの場合にもブラウザはサーバから表示すべき HTMLドキュメントを受けたわけでも、エラーメッセージを受けたわけでもないので、ブラウザ自身のメッセージを出すことになる。それが IEでは「サーバが見つからないか、DNS エラーです」というメッセージなのである(ちなみにタイトルバーには「サーバが見つかりません」と出る)。これはインターネットオプションで「簡易表示」するになっているかどうかとは無関係であるし、サーバソフトが何であるかにも関係しない(レスポンスがないからサーバソフトが何であるか分からないので、無関係なのは当然ではあるが)。
AN HTTPD では CGIの実行時にオプション/一般の「CGI出力を検査」にチェックがないと、CGIでエラーが発生してもサーバはレスポンスを何も返さない。そのような場合にも IEはこのメッセージ(「サーバが見つからないか、DNS エラーです」)を表示する。
サーバで何か問題が発生したときは、そのことをユーザに知らせるのが親切であると筆者は考える。そのため CGIのテスト中だけでなく、サーバ運用時にも「CGI出力を検査」にはチェックしたままがいいと思う。CGIでエラーが起きるとローカルなパスが表示されることがあるが、パスを知られることがすぐにセキュリティ上の問題になるわけではない。それよりも、サーバが無応答になってユーザに不安感を与えないことの方が重要であろう。もし Webサーバ自身のメッセージが気に入らなければ、エラーメッセージをカスタマイズすればよい。